クッキーショック！？な真緑のクッキーの出て行ったあとのお話。

「どうして、あんなクッキーを渡したんですか？？」

にっこりと慈母の微笑みをたたえるティースが目の前にいる。
現場ははっきりおさえられている。ごまかしも通用しないだろう。

「……い、いえ、致命傷にならないとはおもっていたので……」

「あなたの味覚は人より鈍いんですから役に立ちません」

すっぱりと切り捨てられる。こういう時のティースは怖い。
本当に、怖い。

「ねえ、シャルロット」

なにも言えなくなった僕にティースは優しく語る。

「被害者がぼくだけであれば構いません。
ですが……他人を被害に巻き込むのはダメです」

「…………」

「……わかってくれませんか？　シャルロット。
別に作るのが悪いと言っているわけではないんです。
まともな食事を与えられなかった貴方にとって唯一の
栄養の補給の仕方であることは、解ります。
でも他の人はそれを知らないし……身体に合わない人もいる。
だから誰かへの毒にもなるってこと……解ってください、と
それだけなんですよ。僕のいいたいことは」

「…………」

「…………シャルロット」

「ごめんって……いわなきゃ……」

「そう、ですね。あなたなら仲直り出来ますよ」

そういって微笑むティースに、僕は俯くことしかできなかった。



※ティースの正座に石を乗せてつるすは、解るまで説教するの隠語。

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