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RexiのPBW第二弾の学園Xネタを此処で。
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もうちょい追加します……。
はふん……。


ローザはまだ救いがあります。
これでも。


さあ、はんにんは、だれだっ!!



あれは事故だったのか。
起こるべくして起きたのか……。
わからないけれど。

でも……ひとつだけ解るのは……。
あの事件であたしは……両親や親戚を全員失ったということ。
そして……大事な弟は……。
いまも、眠りの海に、沈んでいる……。

 

15歳の誕生日の日。
あたしが教会から自分の家に帰ってきた、誕生日の日。
渡された、白い花束と、一通の封筒。
封筒はローレック・ルミナ・スクールからの入学案内。
花束の差出人は不明だった。
でも大体の送り主の検討はついていた。
あたしのパパだ。だって、この白い花は、あたしの大好きな花。
ママならきっとアクセサリーを贈ってくれるだろうから、これはきっとパパにちがいない。
花束をメイドに渡して花瓶に活けておくように指示をだし、パパの部屋に向かう。
パパは数年前から具合が悪くなっていた。理由は不明。
ただ、パパは……その原因にも検討がついているようだった。
でも全然あたしには話してくれなくて。
「そのうち話すよ」と微笑んであたしの頭をなでるだけ。
そんな具合が悪くても、あたしの誕生日にパーティーを開いてくれたパパに
お礼を言うためにパパの部屋までやってきた。
「ねえ、パパ。はいって……いい……?」
おずおずと顔をのぞかせる。
そこには既に到着していた伯父さまとパパの姿があった。
パパはいつもと同じで笑って迎えてくれたけど、伯父さまはあたしを見ると少し困ったような顔をした。
―――どうしたんだろう?
不思議に思ったあたしを置いて、でていく伯父さま。
その後ろ姿を見送ると、あたしはパパの部屋に入った。
「……むずかしい、話?」
「ん、いや、ローザの話さ」
「あたし……?」
よくわからない。なんであたしの話で困った顔をしたのだろう。
首をかしげて見せると、パパはあたしの頭を撫でて苦笑する。
「大丈夫だよ。ローザはなにもしていない。私と兄さんの問題だからな」
「そ、なの……?」
「ああ。……そういえば、ローザは何をしに此処に?」
「あ……そうだった……。あのね、パパ。パーティー、ありがと……」
笑って告げたあたしの頭を撫でて、パパがあたしに笑いかえす。
「あら、ローザ、わたしにはお礼はないのかしら?」
後ろから重みがかかり、肩から白い手が見えた。
「ママ……。これからいこうと、おもってたの……ほんと、だよ……?」
「はいはい、わかってるわよ。そういうとこ律儀だもんねー。貴女は」
頬にかかった鮮やかな赤い髪を後ろにはらってママは笑う。
あたしが白なら、きっとママは赤い花。艶やかに鮮烈に人をひきつける。
「さ、そろそろ、パーティーが始まるぞ。ソフィア、ローザ、行こう」
「ええ。じゃあ、行きましょう。主役が遅れちゃだめだものね」
「うん……えへへ……たのしみ……」
パパとママの手をとってホールへ向かうあたし。
このときは全然、気付かなかった……。
もし、この時にパパとママを止められてたら……。
パーティをさぼって中庭にいた弟に会いにいけてたら。
あたしたちは……まだ……幸せのままだったのかもしれない。


パーティーは既に始まっていて、大人はワインを飲んで
子供はジュースやお菓子を食べて走り回ってた。
それは幸せな光景だった。
きっと、幸せな……。
「それでは、みなさま。我が娘、ローザティアの成人パーティーへお集まり頂き感謝いたします。
 これから娘は社交界へ出る事となりますが……」
パパの挨拶を静かに聞く親戚。そして、従兄弟たち。
皆にワインとジュースが配られていく。
そして最後にあたしたちにもワインが配られて……。
「乾杯っ!」

初めてのアルコールだから少し躊躇する。
みんなは一気に中身を飲みほし。
グラスを………落とした。
そこからはスローモーションのようだった。
パパがあたしのグラスを払い落し、喉を押さえて崩れ落ちる。
ママも、親戚も、大人も、子供も……みんな一様に崩れ落ちて。
メイドたちの叫びが聞こえてあたしは我に返った。
中庭に黒い人影が通りすぎた気がして
メイドと執事にこの場を頼んであたしは中庭にかけだす。
きっと、あの人影が犯人のはずだから。
そして飛び出した私の前にあったのは……剣を腹部に刺されて、倒れた……弟の姿。

それ以後の事は覚えていない。
会場での生き残りはあたしだけ。
幸いにも弟は生き残り……でも、なんの影響か、目覚めないまま。

ねえ、どうしたら、みんなは生きていられたの??
ねえ、なんで、みんなは死ななきゃいけなかったの??

ねえ、なん……で……。

 


****************************

さあ、犯人は誰?
答えは『一つ』とは限らない。
そしてそれを知るすべももうじき消えてなくなる。

鏡音レン「ナゾトキ」より。      

           

……まあ、答えは2つしかなかったりします。うん。

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プロフィール
HN:
祈神蒼珠
性別:
非公開
趣味:
小説の創作・小説、漫画の読書・一人カラオケ・ネットゲーム
自己紹介:
初めまして。
祈神蒼珠と申します。
性別は女です。

とりあえずフォルクを見て
頂くとわかりますが
基本は無害……で……す?

Rexiの第二弾PBWで
ある神代七代学園Xを
プレイしています。

以下、持ちキャラ。


フォルク・ノクターン(xa5411)
ローザティア・エルプス(xa5829)
ティース・ハルモーニ(xb0002)
シャルロット・ミューラー(xb4007)
アリア・フォルトーネ(xc0025)

フォルクは陽パドマ
ローザは風ヴォル
ティースは陽キュベ
シャロは風パドマ
アリアは月キュベ
……です。

此処では学園Xの話が
主になります。
コメは大歓迎です。
……出来ればコメ初回は
名乗ってくださると
嬉しいです……(涙)



めっせんじゃ

sousyu01(によによ)live.jp

なんだか笑ってるようにしか
聞こえない擬音を@に変える
といいと思います。
この際も名乗ってくれると
意思疎通が取りやすいやも(爆)
メールアドレスでも
あるのでCPに余裕がなければ
此方から連絡頂ければ
余裕で連絡が繋がります。



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