長くなりそうなので、暗いネタ嫌な方はバックーーー。

□ティースの村

村独自の宗派をもっており、基本的には儀式を中心とした文化を持っています。

その中で一番傾向が強いのが巫女と神主による原罪浄化の儀式。

神主の家系に生まれた、ルミナをもった子供を巫女とし、神主によって

女神の住まう場所に導き、原罪を浄化してもらう儀式です。

こういうと聞こえはいいのですが、現代における生贄の儀式のようなものです。

ルミナをもった子供は隔離され、穢れをまったく持たないように教育されます。

(穢れ＝デュルガーの力が女神を殺すと村の中では思われている為)

倫理的な書物・世界の寓話・図鑑・魔物についての知識・人々の苦しみ

巫女はそういうものだけは知識として得られます。

ですが、村から……そして外界から隔離され、館からは出られない為に

それを実際に経験したり、図鑑にあるものを見たりすることは有りません。

食べ物に至っても、健康に害すると思われるもの(お菓子など)は

けっして食べられません。

そして生まれたばかりの子供は、男性であれば性器の切除。

女性であれば貞繰帯の着用を義務付けられます。

そして穢れを受けずにそだった子供は

１６歳の誕生日に、女神の元に送られます。

その際に村の人々のあらゆる罪を持って行き、女神に仕える事で

女神によって罪を全て浄化してもらう……そういうものです。

そんな巫女にとってだけ厳しい戒律のある村です。

ちなみに赤い目を持つ子供は異端と穢れを持った子供として迫害されます。

赤い目＝デュルガー・アンデットと思われている為です。

医療的な知識や技術があれば色素が薄いだけ……とわかるのですが。



□ティースとシャルロット


ティースは神主の家に生まれた巫女の素質のある子供でした。

そのため産まれたときに性器の切除をされましたが

神主とその妻(ティースの両親)によってそれをまぬがれました。

ただし、神主の妻の瞳は、神聖なる儀式を邪魔した代償として潰されてしまいます。

これにより物心をついたティースは、村人に逆らうこと＝両親が傷つくこと、と考え

結果的に巫女としては優秀な成長を遂げます。(穢れを知らず、人を知らず、理を知る巫女)

逆に従弟であるシャルロットは左目に赤い瞳を持ってしまったことから迫害を受け

次第に村人を憎み、巫女として生を受けたティースを恨みます。

そしてある日、たまたま礼拝堂で祈りをささげていたティースを、言葉巧みに騙して

外に連れ出してしまうのでした。

外は穢れの有る場所だから帰らなければいけないのだけれど、ティースにとって

始めての外の世界はとても魅力的な物。

純粋にそれを喜ぶティースに逆に連れ出したシャルロットは戸惑います。

そしてシャルロットは漸くここで問題が村の風習にあると気付くのでした。

１５歳の３月。もうすぐ１６歳の誕生日を迎えるというときに一通の手紙が

ティースとシャルロットの家にやってきました。

それはローレックからの入学案内。

両親には送り出されたものの、ティースは途中で村人につかまってしまいます。

それを助けたのはシャルロットの家族。シャルロットはティースを連れて

ウラートへ向かう船のある港へ向かい、ティースをローレックにおくりだしました。

何も知らない従兄を一人で向かわせるのは不安でしたが、シャルロットは

家族の安全を確かめなければローレックへは行けないと考えたのです。

こうしてティースとシャルロットの家族の無事を確認したシャルロットは

ローレックへと向かったのでした。


□シャルロットが村人に襲われなかったわけ。


赤い瞳を恐れた為。

赤い瞳は魔性(デュルガー・アンデット)の物と思われている。

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