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RexiのPBW第二弾の学園Xネタを此処で。
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消化中お題。




「ひらーりひらーりとんでいく」


小さく笑うのは一人の少年。

ただ、妖しく、不敵なまでに。


「ひらーり、ひらーり」


足元に伏したるは、一人の少年。

ああ、彼の目は、すでに濁って。




思い出すよ。君といた頃。

君は何も知らないお人形さんだった。

ただ、僕を追いかけて

ただ、僕を引っ張っていく

それだけの存在だった。



「ひらり、ひらり……」


少年の頬に一筋の雫。

ただ、伝い落ちて。

伏したる少年の頬にしみこむ。




ちがう、ちがう、ちがうちがう、ちがうちがうちがうちがう
ちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう

彼は人形なんかじゃなくて

僕の希望で、前を向くための指針で。

なのに、なんで、どうして、こんな風になってしまったのか

なんで、どうして、なんで……。

こんな自問自答無意味なのに。

なのに、体はもう、言うコトは聞かなくて。




「………ひらーりひらり」


手を差し伸べた先の少年は既に冷たくて

虚無を見たままで。

その様子に苛立ったように少年の握ったナイフが

再度骸に振り上げられて突き立てられる。

でも、もう、声すら上がらず、動きさえせず。

それに気付かず、少年は、何度も、何度も刃を突き立てる。

泣きながら、笑いながら。



それは、ひとつの約束。

ずっと、一緒にいよう。

二人でなら、なんだってできる。

そういって、つないでいた手が振り払われたあの日。

神殿が火に包まれた、あの夜。

自分を庇って倒れた『彼』の別れの言葉なんて

聞きたくなくて。

これは偽者だと、決め付けた。



刃が止まる。

そして、愛しそうにその刃を撫でた少年は

己の首にその刃を添わせ……。



視界が真っ赤になる。

あったかい液体が噴出して、世界を染めていく。

ごめんね。ごめんね。

はじめっからこうすれば、すぐに逢えたのにね。

ごめんね。


……うん、やっぱり、君のそば……あったかい……。







それは森の神殿に伝わる小さな伝説。

悪魔と呼ばれた少年と、悪魔となった少年の

もうひとつの終焉(バッドエンド)














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プロフィール
HN:
祈神蒼珠
性別:
非公開
趣味:
小説の創作・小説、漫画の読書・一人カラオケ・ネットゲーム
自己紹介:
初めまして。
祈神蒼珠と申します。
性別は女です。

とりあえずフォルクを見て
頂くとわかりますが
基本は無害……で……す?

Rexiの第二弾PBWで
ある神代七代学園Xを
プレイしています。

以下、持ちキャラ。


フォルク・ノクターン(xa5411)
ローザティア・エルプス(xa5829)
ティース・ハルモーニ(xb0002)
シャルロット・ミューラー(xb4007)
アリア・フォルトーネ(xc0025)

フォルクは陽パドマ
ローザは風ヴォル
ティースは陽キュベ
シャロは風パドマ
アリアは月キュベ
……です。

此処では学園Xの話が
主になります。
コメは大歓迎です。
……出来ればコメ初回は
名乗ってくださると
嬉しいです……(涙)



めっせんじゃ

sousyu01(によによ)live.jp

なんだか笑ってるようにしか
聞こえない擬音を@に変える
といいと思います。
この際も名乗ってくれると
意思疎通が取りやすいやも(爆)
メールアドレスでも
あるのでCPに余裕がなければ
此方から連絡頂ければ
余裕で連絡が繋がります。



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